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東京高等裁判所 昭和53年(ラ)1037号 決定

抗告人

甲野太郎

(仮名)

主文

本件抗告を却下する。

抗告人は金二、〇〇〇円を国庫に納付せよ。

理由

本件競落許可決定に対して抗告することができる者は競売法第三二条第二項により準用される民事訴訟法第六八〇条第一・二項、競売法第二七条第四項に定める利害関係人、競落人又は競買人に限られるが、記録によれば、抗告人は右のいずれにも該当しないことが明らかである。

よつて、本件抗告は抗告権を有しない者が提起した不適法なものとして却下することとし、なお、抗告人の本件抗告は前記のとおり抗告権を有しない者が提起したものであり、かつ抗告理由書の提出もしないから事件の完結を遅延せしむる目的をもつてなされたものであると認められるので、民事訴訟法第四一四条、同法第三八四条ノ二を適用し主文のとおりそれぞれ決定する。

(大内恒夫 森綱郎 新田圭一)

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